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日本の夏の風物詩?”真夏の祭典”鈴鹿8耐に行ってきました

コト, 場所

「ハチタイ」
それはバイク乗りにとって血沸き肉躍る魔法の言葉―――
灼熱の7月末の鈴鹿サーキットに、世界中からトップレベルのレーシングチームがつどい、日本中からレースファンが押し寄せる3日間。
今回はそんな“真夏の祭典”鈴鹿8耐のフェス的な楽しみ方や、そこで繰り広げられたアツいレースのワンシーンをレポートします。

「そもそもハチタイってなに?」

そんなあなたのために、まずは鈴鹿8耐がどんなものかをざっくりとご紹介します。
鈴鹿8耐、もとい鈴鹿8時間耐久レースは、三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットで毎年7月末に行われている、2輪の耐久レースです。

バイクレースと聞くと、なんだか通な人たちが集まるマニアックなものだというイメージを持たれてしまうかもしれませんが、この鈴鹿8耐、“真夏の祭典”と謳っているだけのことはあって、実はかなりキャッチ―なんです。

サーキット内に設けられたライブステージでは「8フェス」と称してアーティストライブが開催されていたり(ソナーポケットや175R、DoAsInfinityなどかなりメジャーなラインナップ!)、あのくまモンがゲストで来ていたり、併設されたモートピアという遊園地で遊ぶことができたりと、レース以外のコンテンツも充実しています。

そのため、小さなお子さん連れのファミリーや、若いカップルの姿もたくさん見られました。夏休みのイベントの一つとして8耐を楽しんでいるのかもしれませんね。応援するチームのTシャツやタオルを身にまとって、会場内で思い思いに楽しむ人々の姿はフェスさながらの光景です。

販売ブースがひろがるバイクビレッジ。

もちろんバイクイベントですので、各メーカーのアイテムやチームの限定グッズなどを購入することができるライダーズビレッジや、新型バイクの試乗会も。(残念ながら台風の影響で今年の試乗会は見送りとなってしまいました)
中でもひときわ目を引いたのが、「エヴァRT初号機Webike TRICKSTAR」のブース。このチームはエヴァ初号機モデルのカラーリングを施したマシンが特徴で、レースファンのみならずエヴァファンからも支持されているのですが、ここで販売されているエヴァ×バイクのコラボグッズたちもかなりの人気でした。

くじの景品でもらったカップ。ふちや持ち手に厚みがあってかわいい。

レース観戦は体力勝負。真夏の日差しが照り付けるなか、広い会場を歩き回って小腹がすいたら8耐メシでエナジーチャージ!なかには有力チームとのコラボメニューなんかも。ライダーの好きな食べ物だったり、チームに縁のある料理だったりとそこに秘められているエピソードも込みで味わうことができます。広い場内の各所に屋台が出ていますので、それこそ夏祭り気分で食べ歩くのもオツ。レースを観ながらのから揚げとビール、最高です。

 

日本初の世界一、注目ライダーの参戦…今年もアツい鈴鹿の夏!

ここまででご紹介してきたように、フェス的な要素の強い鈴鹿8耐ですが、実は40年以上の歴史を持つ伝統的な耐久レースでもあります。特に近年は、全国各地のトップチームがワールドチャンピオンを目指して競い合う「世界耐久選手権シリーズ」という大会の最終戦として、世界中のレースファンから注目されているんです!世界一を決める戦いが、日本の鈴鹿で行われているなんて、かなり相当めちゃくちゃすごくないですか?!!

スタート前、ホームストレートにはライダーやキャンペーンガールの姿が。

というわけで、ここからはそんな世界屈指の耐久レースである鈴鹿8耐、2018年大会の胸アツポイントを、先日7/29(土)に行われた決勝レースの様子も交えながら、筆者の独断と偏見でご紹介します。

 

その① 日本チーム初の世界一獲得!F.C.C. TSR Honda France

私どもR編集部の地元でもある浜松市からも、いくつかのレーシングチームがエントリーしています。そのなかでも今最もアツいチームが「F.C.C. TSR Honda France」。(TSRの活動拠点は鈴鹿ですが、メインスポンサーであるF.C.C.は浜松の企業です)

何を隠そうこのチーム、今年日本で唯一「世界耐久選手権シリーズ」に参戦しただけでなく、この鈴鹿8耐でそのトップの座…つまりワールドチャンピオンに輝いたのです!

同じく世界耐久選手権に参戦しているライバルチーム「GMT94 YAMAHA」とのラスト1時間の怒涛のバトルを制し、8時間のレースを危なげなく走り切ったF.C.C. TSR Honda France。シリーズ最終戦の鈴鹿を5位でフィニッシュし、通算ポイントランキング1位のポジションを守り切り、見事日本チーム初の世界一を獲得しました。

鈴鹿優勝を目指す戦いの渦中にあって、世界を手にすることに徹したチームの姿に、チャンピオンに懸ける想いの強さを感じました。モータースポーツ史に残る歴史的一戦に立ち会えて、一ファンとして心の底からうれしい瞬間でした。来シーズンの活躍にも期待大です!

 

その② Kawasaki Team GREEN、ジョナサン・レイが魅せる!

ライムグリーンの車体が印象的な「Kawasaki Team GREEN」は、例年トップ争いに食い込んでくる最有力チームの一つ。

近年あと一歩のところで優勝を逃していたチームが、今年“切り札”として投入してきたのがWSBK(スーパーバイク世界選手権)の絶対王者、ジョナサン・レイです。鈴鹿8耐をはじめとした世界耐久シリーズ、そしてMotoGPとともに“世界三大バイクレース”の一つに数えられているWSBK。そんな世界最上位カテゴリのレースで、ここ3年連続優勝をかっさらっているのが彼なんです。

予選の段階で鈴鹿至上最速の2分5秒台という驚異のタイムを叩き出し、ばっしばしに注目を浴びたジョニー。満を持して臨んだ決勝では3年連続で表彰台トップをモノにしている「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」と、スプリントレースさながらの激しい首位争を展開。場内は沸きに沸きました。

その後ガス欠や降雨による転倒などのトラブルに見舞われ、3位チェッカーと惜しくも優勝は逃しましたが、王者の風格でレースを盛り上げてくれました。個人的にはフィニッシュ後にYAMAHA FACTORY RACING TEAMのアレックス・ロウズ選手とがっちりと握手を交わしていたのがぐっときました…ソウルフルなバトルをありがとう!!!!

 

その③ 鈴鹿8耐と言えばこれ!美しいナイトレースに感動

レースの内容からは少し離れますが、鈴鹿8耐の見どころとして欠かせないのが、ラスト1時間あまりのナイトレースです。

例年11:30スタート19:30フィニッシュというスタイルを守り続けている鈴鹿8耐ですが、この時間設定はナイトレースのために行われているといっても過言ではありません。大会設立当初、海外のレースを視察に行った関係者が、薄闇の中を疾走するマシンの姿に心を奪われ、この感動のフィニッシュを鈴鹿でも味わってほしいという想いで、ヘッドライトをつけての夜間走行を実現させたといわれています。

実際にその場に行って、見て、感じるとわかるのですが、これ、絶っっっっっ対に正解です。当初ヘッドライトをつけると車体が重くなるという理由で猛反対を受けながらも、このスタイルを確立させてくれた立役者の存在に、感謝せずにはいられません。

レースも終盤に近づくと、オレンジの夕焼けがあっという間に薄紫色に移り変わり、フィニッシュに向けて疾走するマシンを染めていきます。マシンに貼られたゼッケンナンバーが見えないほどの夕闇があたりを包んだら、サーチライトのようにマシンの灯りが交錯して、なんとも幻想的。

ホームストレートの灯りがきれいです。

観客にはサイリウムが配られ、赤、青、緑など色とりどりのチームカラーが応援席いっぱいに溢れていきます。もう、とにかく美しいの一言に尽きます。

会場中の歓声を受けながらマシンが次々とフィニッシュしたら、夜空には祝福の花火が。この夜の情景無くして鈴鹿8耐は語れません。

ウイニングランをするライダーの頭上に大輪の花。

まだまだ他にも、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの4連覇や、日本のベテランライダーたちの魂の走りなど、ここでは語り切れないほどたくさんの名シーンを見せてくれた2018年大会。

きっと来年も、最高の夏を感じさせてくれるはずです!

さて、「ハチタイってなんだかよくわからない」とおっしゃっていた冒頭のあなた。

鈴鹿8耐がガチのバイクファンから夏休みのお子さん、想い出づくりに意気込むカップルまで、たくさんの人に愛される日本屈指のバイクイベントであることがおわかりいただけましたでしょうか?

まだ行ったことが無い人も、しばらく足が遠のいていた人も、来年の夏はぜひ、カラダを芯から揺さぶるバイクの排気音とともに、最高の夏をスタートさせましょう!

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