わざわざ食べたい“栗きんとん”の話をさせてください
モノ, 場所
「栗きんとんっておせちに入ってるあれでしょ?別にわざわざ食べたくもないんだが」と思った貴方。人生何割か損してますよ。
こんにちは。ずんだです。
突然ですがみなさん、今年はもう栗きんとん、食べましたか?
…っていうとね~~~~だいたいこういうリアクションされるんですよ!!!!
「は?栗きんとんって……あのおせちに入ってる黄色いやつでしょ?正月以外いつ食べんの?」
「てか縁起物ってだけで食べてる節あるから、別に好き好んで食べんわ……」
違…え、引…?まじか……
まじなのか静岡県のみなさん。
正月verやない栗きんとん、知らんの?!??!
わやもったな!!!!!!!(※めちゃくちゃもったいないですね)
ていうか地元を出るまで、私栗きんとんって全国的にこっちが本来の姿であって、正月のやつが仮の姿だと思ってたんですけど……あれですね、ほら、酒のつまみランキング上位のカラスミが岐阜県(のある地方)ではもちもちした和菓子なのとおんなじ。地方によって姿が違うタイプのやつだ。くりきんとん(ぎふのすがた)ってことな。
というわけで、今回は(一部の)岐阜県民のソウルスイーツ、栗きんとんをご紹介します。
柿に栗なんておいしいに決まってるでしょうが!!恵那川上屋の「ひなたぼっこ」
まずはこちらの画像群をご覧ください。
そうです、干し柿です。
待って待っていかないでこっからだから。こっからが本題だから。
何を隠そうこちらの恵那川上屋さんの「ひなたぼっこ」、干し柿のなかに栗きんとんが入っているというやばい代物なんですよ。数学的に言えば(おいしいやつ)²=∞のしあわせ。馬鹿がバレる。
ていうかパッケージもネーミングもとても可愛い。同梱されていた説明によると、厳選された市田柿を天日干しにして栗きんとんと合わせているとのこと。市田柿って有名な柿だよね!
さっそく割ってみると…
肉厚の干し柿のなかにぎゅっと栗きんとんが詰まっております。
「栗きんとん=なんか黄金色のペースト状になった栗のあまいやつ」だと思っているみなさん、私たちがしきりに言っているきんとんはこっちのことです。この白餡みたいなやつ!ペースト状のものと決定的に違うのはその甘み!自然な栗の甘みを大切にした、やさしい口あたり。お茶にもコーヒーにも紅茶にもなんでも合います。そしてホッとする食感!蒸かした栗特有のぱさぱさ感もなく、手間ひまのかかったなめらかな口当たりなので、老若男女問わず幅広い岐阜ヒューマンに愛されているのです。(早口)
で、
そんな栗きんとんがこれまたあま~く熟した市田柿と一緒になっちゃって、干し柿に凝縮された柿果汁感ともう、それはもういい感じに……ね!!
それぞれが違う味わいなのに、この懐かしさっていうかまとまりっていうか、それでいてめちゃくちゃ上品な味……
編集部内でも実食してもらったところ、「一口目は柿が勝つけど、二口目は栗がくる」「柿やら栗やらで口のなかがとにかくしあわせ」などの感想をいただきました。奮発してよかった~~~!(参考価格:10個入3,560円 ※2019/11/29現在)
ちなみにバラ売りもありましたので、ちょいと試しに…という方はそちらもおすすめ!栗きんとんは鮮度が命ですので日持ちは短めですが、通販でも購入可能なようですので、詳しくはググってどうぞ。
有名店の栗きんとんを食べ比べてみました
テンションが上がってうっかり季節ものから紹介してしまいましたが、なにはともあれまずはプレーンでしょう!!ということで、有名な老舗の栗きんとんも食べ比べてみました。
買ってきたのがこちらの2つ!
ええ、見た目で当てるのは超上級者だということがおわかりいただける画像ですね。
基本的なスタイルとしてはこんな感じに、上部が絞ったようになってるのが特徴的。
エントリーNo.1 恵那川上屋の栗きんとん
まずは、さきほどの「ひなたぼっこ」の生みの親、恵那川上屋さんの栗きんとん。
今回はこちらの6個入りを購入したのですが、箱を空けて袋をぴーっと開けた瞬間から、かなりしっかりと栗の香りが!
お味は香りからもわかるとおり、しっかりめに栗味!
舌にのこるこっくりとした甘みで、噛むとほろっと身が崩れます。しっとりというよりはほくほくした感じの食感です。牛乳:コーヒー=9:1くらいのカフェオレ(ホット)といただくのが最高。(※個人の感想です)
エントリーNo.2 恵那 寿やの栗きんとん
続いてこちらも岐阜県恵那市の名店、寿やさんの栗きんとん。
2個入りというミニマムなセットがあったので、こちらを購入。
お味はこちらももちろん栗感満載なのですが、どちらかというとさっぱりというか、すっと引くような、素材そのものの甘みという印象。どことなくフルーティな感じもします。でもってけっこうしっとりめ。温かいお茶と一緒にが優勝。(※個人の感想です)
ちなみにこちらの恵那 寿やさん、本店が旧中山道沿いの細い通りにあるんですが……
なんとお茶とお菓子のサービスをしていただきました。
ショーケースの向かい側が、腰掛けられるスペースになってまして。お会計を済ませたら「いまお茶お持ちしますのでお待ちくださいね~」とお声掛けいただいちゃいました。なんというおもてなし……今回2個入りしか買ってないのが申し訳なくなるレベル。
しかもこのお茶とお菓子がおいしいのなんの!!次も本店まで買いに行こう……
というわけで、わざわざ食べたい栗きんとんの魅力、おわかりいただけましたでしょうか。
岐阜県には今回ご紹介した名店のほかにも、たくさんの栗きんとん屋さん(もとい和菓子屋さん)がありますので、いろいろ食べ比べてお気に入りの味を見つけてくださいね!
ちなみに、同じ名前なのに違うお店(例:恵那川上屋と中津川川上屋、中津川すやと恵那寿や など)というトラップもありますので、お尋ねの際はお間違えの無いよう……いやどこもおいしいので無問題なんですけどね!
それでは!
恵那川上屋 恵那中央店
〒509-7203 岐阜県恵那市長島町正家3-3-4
恵那市の中心部にあり、和菓子だけでなく洋菓子も充実しているため、いつのまにかあれもこれも買ってしまう恐ろしいお店。栗きんとんはもちろん、バターの入った魔のどら焼き、「バタどら」もおすすめです!
恵那寿や 本店
〒509-7201 岐阜県恵那市大井町231-13
旧中山道沿いに建つ趣のある本店。以前、期間限定で遠鉄百貨店に出店していたことも。雰囲気のある外観を写真に収めようと思ったところ、タイミングよくお菓子が届いた模様。