春の侘び寂び習い事
<うえまつ茶道教室>
コト, 場所
今回は春の始まりとともに新しいことをやってみようと、茶道教室へ初めてのお習い事です!
全体的にかなり省いた部分もあり、ここ間違ってる!みたいな箇所もあるかもしれません…そのときは仏の心で、初心者だししゃーないと思ってくださったら幸いです
春の習い事
春といえば始まりの季節
何かしら春から始めようかなーと思う方もいらっしゃるかもしれないですね
ということで今回自分は、茶道教室にお邪魔してきました
祖母がお習い事をしているとのことで、ならば自分も体験してみたいなというのが事のいきさつです
前々からお抹茶は大好きなので、茶道にも多少興味はあったのですが
そんな機会もなかなかなく、教室が近くにあることも全く知りませんでした
知識が浅いながら、軽く説明をさせていただきますと
茶道には流派が驚くほどあるそうですが、メジャーなのが三千家
表千家、裏千家、武者小路千家とあり、全て千利休の血縁者が作った流派
それぞれ扱う茶道具や作法、着物の色なども違いますが、今回は裏千家準教授 植松宗輝先生の茶道教室でお茶を習いに行きました
一つ一つに意味があります
支度や先生との始めのご挨拶は待合というところでします、普通に私服でも大丈夫ー!
とのことで、私服で身支度
ただお稽古着(懐に布を入れるためのセパレート着物みたいなの)や懐紙、扇子、帛紗などは必要だったのでお借りしました
今回は手始めとしてお客様側でお茶会をば
左側の畳、四畳半を1つの茶室部屋(小間)として使います(ちょっと隠れていて見にくいですが)
畳にも名前がついていて、ヘリをまたぐときには踏んではいけないのは勿論のこと
畳1枚に入るときは右足から、出るときは左足から出るなどの細かい決まりが多くあります
さらに裏千家には3種類のお辞儀があり、それぞれ「真」「行」「草」と呼びます
「真」のお辞儀が手のひらを全部畳につけて深く頭を下げます、個人的に一番行う頻度が高いように思いました
この真のお辞儀は、掛け物を拝見したりお茶をいただくときなどにします
「行」のお辞儀が指の第二関節あたりが畳につく浅いお辞儀で、お客さん同士の挨拶などにします
「草」のお辞儀では指先を畳につけた軽いお辞儀、亭主(お茶会に招いた人)が点前の途中でします
またお辞儀をするときには扇子を前に置いたり、お茶を飲んだりするときはお尻側に置いたりと扇子の位置にも決まりがあり、気が抜けません
ササッとまとめるとこんな感じです
最初は焦ってしまいがちですが、先生がとても優しく教えてくださる方なので、落ち着いた気持ちでこなすことができました
まず小間に入ったら、床の間の前に行き、掛け軸や花を拝見
掛け軸には日本古来の言葉や、先生から生徒への、または亭主から来客へのメッセージが込められていることが多いです(禅語の関というものらしいです)
これを揮毫したのは大徳寺聚光院の小野澤虎洞和尚様、漢字だらけで訳がわからなくなりそうですね
文字の意味は最初全然分からなくても大丈夫らしいです、ゆるりと説明してくださったり、実は字が間違ってるなんてことまで教えてくださいました……🤔
お抹茶は毎日でも飲みたいくらい好きです
次に客間という畳に座りお菓子をいただきます
お菓子を前に出されたときや、隣の方にお先にとお声かけしたり、やはりここでも頻繁にお辞儀が使われますが、丁寧な日本人の文化がぎゅっと詰まっている気がして不思議と億劫とは感じません
お茶菓子は巌邑堂の練り切り!
「巌」と大きく書かれたパッケージのどら焼きが有名ですね
この桜の形の練り切りの中身はしっとりあんこ、とてもきれいなので切ってしまうのが勿体ない
お菓子を食べ終えたところで、そろそろ足が痺れてきた…と苦い顔で足をさすっていると先生が、いつでも崩していいですよと朗らかに言ってくださいました
来る前はキビキビと動かないと注意されたり、少しでも間違えてしまえばきつく言われるのかなあ、なんて思っていたりもしたのですが、植松先生の優しいご指導が身に沁みます
先生のお点前はサラサラと川が流れるような動作で、部屋の中はしゅんしゅんと釜が温まる音しか聞こえてきません、それぐらいに動作が物静かで繊細な動き
なんて心地いい静寂〜なんて呑気に思いながら点てたての先生のお茶を、座りながらズリズリと取りに行きます(一畳程度なら座ったまま、擦って行くらしいです)
お辞儀を欠かさずに、よく皆さんもご存知の器を回す動作でこくりと一口
器もお茶もちょうどいい温かさで、泡がカプチーノのようにふわふわした舌触り(泡立っているのが裏千家の特徴らしいです)、苦味も抑えられてておいしいです
熱くなりすぎると苦味が増したり、ぬるいとお湯の味が直に伝わってきたりしてしまうので、お茶の世界はなかなか難しい
今回はお薄と呼ばれる茶道を習っていない方にも馴染みのあるお茶ですが
格式の高いお濃茶というものもあり、点てるのではなく練る
もし機会があったら飲んでみたい贅沢な一杯です😌
いろんな茶碗を見比べるのもまた一興
お茶の最後の一口は音を立ててずずっと吸うのが、亭主への全部飲み終わりましたよの合図
次に懐紙などで器を拭いて裏返して拝見したり、道具について亭主に質問したりできます
お茶をすくう道具の茶杓、薄茶を入れる薄器の柄などを質問します
そこで茶器への知識を深めたり、茶器について語り合うことで話が広がっていくそうです
お茶碗の底には窯じるしというものがついていて、どの窯で焼いたのかが分かるようになっているらしいです
上の画像は、中里太郎右衛門窯で作られましたという窯じるしで「三ツ星」と言い、これが太郎右衛門窯の商標の証
裏を見て、これはどこどこの窯のですか?なんて聞けたらカッコいいですね〜
最後に釜を拝見して手順を踏んで畳から降ります
どうでした?とにこやかに尋ねてくださった先生に、全然緊張しませんでした!とお応えさせていただき
また1ヶ月に1回でも、気が向いたときにでもいいので来てくださいねと言っていただけました
本当に穏やかな気持ちでお茶を楽しむことができた上に、日本の文化をきちんとした形で体感できていい経験になりました
人生で1回ぐらいはあるであろう日本の所作のときに、こういう体験を生かしてできたとしたら
決して無駄ではないものだったかなと思います
また着物を着るのが好きだけど、なかなか着る機会がないなんて方も
着るいい理由になったりするのかなとか
行きたいときに来ていいという気軽さも相まって、次に行く日が楽しみになりました🍵
まだ次いつ行くかは未定なんですけどもね…
桜だけやたらいい画質
習い事の帰りにお茶菓子のことを思い出して、桜を見て帰りました
桜の咲く時期ばかり必ずと言っていいほど雨が降ってしまうので
すぐに散ってしまうのも儚くて良いのやら、ちょっと淋しいのやら…
皆さんもまだ桜が咲いているうちに、お花見を楽しんでくださいね〜🍡
うえまつ茶道教室
浜松市中区紺屋町213-24栄ビル2F
稽古日:土曜日または日曜日
平日夜間・個人稽古も可(見学のご予約、お問い合わせはメールにて)
稽古時間:10:00~13:00、13:30~16:30、17:00~20:00
稽古料:2,000円/回(入会金・水屋料なし)
メール:mirokucat@gmail.com