4万6千日分のご利益と幻想的な夏の夜
場所
たった一日で4万6千日分のご利益に授かれる年に一度の特別な日。
外出するのもためらうほどの酷暑が続く7月。
そんな暑いこの季節に、五感で涼を感じる幻想的な夏の夜のレポート。
4万6千日分のご利益
突然ですが、「万灯祭」って知っていますか?
7月10日。法多山では一年でもっともご利益のある日と伝えられています。
その日一日お参りすれば、4万6千日分のご利益があるといわれています。またこの日に本尊厄除観世音に灯りを献ずればそのご利益は倍増するとも謂われ、7月9・10日は古くから「万灯祭」と呼ばれ、本堂前には参詣社の手によって何千基もの灯籠が奉納され、法多山の夏の夜は幻想的な雰囲気に包まれます。
よんまんろくせんにち…
46,000 ÷ 365 = 126.0273972….
126年分!
気前のいい神様です。(生きている間はもう二度とお参りに行かなくてもいい計算。)
太っ腹なご利益もさることながら、日没後の何千基もの灯籠の美しい景色を楽しみに法多山へと向かいました。
「おだんご屋さんのかき氷」
法多山に来たらお団子は外せない!
普段ならお参りした後にお茶屋さんで「厄除けだんご」を頂きますが、
この日は、7月・8月の夏の期間にだけ販売される「おだんご屋さんのかき氷」も頂くため先にお茶屋へ。
が、、、
「かき氷は販売終了しました。」
かき氷は16時までだそうです。泣
ちなみにかき氷はこちら。ふわふわのかき氷に厄除けだんごが刺さった大胆なフォルム。
お味は「遠州抹茶」と「静岡紅ほっぺ」の2種類。
写真:Nozlog様より
練乳がけもあるようです。食べたかった。。。
かき氷は食べれなかったので、厄除けだんごを頂きました。
この日は毎月一度の「功徳日」だったので限定販売の「茶だんご」もありました。
ほんのりお茶の香り。
(ちなみにその後長蛇の列〜早々に完売していました)
団子屋前の広場はお祭り仕様になっていて、夜店もでており
たくさんの家族や参拝者でとても賑わっていました。
写真は夜の様子です。
暑さ和らぐ風鈴の音色
お団子とお茶で一休みし、いざ本堂へ。
法多山には参道を行くと本堂へと続く長〜〜〜い階段があり、一番上まで登ると本堂なのですが
その途中、リーンリーンと涼し気な音が。
夏の期間中「風鈴まつり」が行われていて、たくさんの風鈴が一斉に風に揺られて涼し気な音色を奏でています。
暑さへの意識が一気に風鈴の音へと導かれ、
参拝者は皆、長い参道の途中、しばし足を止めて風鈴の音色に耳を傾けていました。
夏の夜に灯る幻想的な灯籠
本堂にたどり着くと、たくさんの人と共に数え切れないほどの灯籠が並べられ、皆、お参りをして灯籠にあかりが灯されるのを待っています。
お参りを済ませ空が暗くなるのを待ちます。
本堂の両脇にある渡り廊下にもたくさんの風鈴があり、
こちらの風鈴は「願かけ風鈴」といって参拝者が風鈴を購入し願掛けしたもので、それぞれの願いが書かれていました。
日没が近づくと灯籠に一基ずつ火が灯されていき、
日が沈むと、空が暗くなってくるにつれてゆっくりとオレンジ色のあかりが浮かび上がっていきます。
辺りと本堂が灯籠の光だけで照らされる様子はとても幻想的。
肌にまとわりつくような暑さは相変わずですが、こんな夜ならいいかと思うような一時。
浴衣の女性もたくさんいて幻想的な夜に華を添えていました。
「万灯祭」は年に一度。
来年の7月10日は幻想的な夏の夜を過ごしてみませんか。
ちなみに法多山をはじめ、遠州三山の油山寺、可睡斎でも風鈴まつりが開催されています。
こちらは8月31日まで行われているので、風鈴の音色で涼を感じるのもいいですね。